問題解決の最後のピース、KT法(PPA)

問題解決ツールの中でも一般的でよく使われるのがKT法ですよね。みなさんもお馴染みのツールだと思います。問題を具体的にして解きやすくするSA(Situation Appraisal)、問題の要因を検証するPA(Problem Analysis)、有効な解決策を選び出すDA(Decision Analysis)、解決策のリスク管理を行うPPA(Potential Problem Analysis)により構成されています。KT法のコア部分だけに絞り、90秒で説明するYoutubeチャンネル ”価値の泉” では、KT法最後のピースとしてPPAを配信いたしました。気がついた方もいると思いますが、是非みなさんの問題解決、リスク管理のお役に立てればと思います。リスク管理まで行ってこそ問題解決です。転ばぬさきの杖、KT法(PPA)をツールとして使いこなしましょう。

それはそうと、お気づきの方がいるかもしれませんが、実は問題解決で最も苦労するのが解決策の創出です。上記、KT法の目的を見ていただくと察しがつきますが、この領域は残念ながらKT法ではカバーできません。この領域はTRIZの助けを借りましょう。

原因を究明できて、その原因を排除するだけで済むのであれば、FTAとKT法(PA)があれば解決可能です。でも現実はそう単純ではありません。私自身もそのように解決できた事例は、経験したことがありません。仕様、すなわち設計SPECを変えるということは、製品設計全体に及ぼす影響を考慮して変更しなければならないので、大変な労力と時間がかかります。そういう意味では、今回紹介したPPAによるリスク管理を愚直に行えば、とりあえずの対策は成功するかもしれませんが。。。

私が言いたいのは、問題が発生した事を設計変更の良い機会がやってきたと捉えて欲しいという事です。そして、解決策の創出にあたっては、TRIZ(矛盾マトリックス)の使用を推奨します。確かに勝手が分かるまで時間を要するかもしれませんが、知らず知らずのうちに凝り固まった頭を柔らかくするヒントを与えてくれます。解決策の創出にあたり、新鮮な気づきを与えてくれるTRIZは、第三者の意見を導入しにくい会社組織の中で、ブレークスルーを与えてくれる貴重なツールと言えます。なかなか実情にそぐわないツールと毛嫌いする向きもありますが、使わない手はなく、ツールの目的をよく理解して使う分にはメリットしかないと思うのです。

当事務所では、簡単にTRIZの使い方をイメージできるよう、Youtube ”価値の泉” チャンネルでTRIZのコア部分を紹介しています。問題の本質と併せて視聴いただくことで、使用する目的も理解しやすくなります。また、実践的な使い方をサクッと知りたいという方向けには、簡単な事例をあげて分かりやすく紹介していますので、ぜひWEB講座(オンデマンド配信)をご利用ください。もっともっとTRIZを気軽に使いこなしてみませんか。