ドイツの街歩き:誇り高き文化の街(Leipzig)
Leipzig(ライプツィヒ)は私が住んでいたDresdenからも近く、14号線沿いなので出張でもよく素通りしていました。そう、素通りです。ライプツィヒ交響楽団くらいしかイメージが湧かず、わざわざ立ち寄る理由もなかったのです。強いて言えば、一度だけ出張帰りに食事をしに立ち寄ったことがあります。H氏がどうしても行きたいラーメン屋があると言うので、仕方なくと言う感じ。今も存在していれば多分美味しくなっているということなので、お勧めかもしれません。確か、" UMAI " という店名だったと思います。韓国人の方が経営していて、見た目はともかく日本人には斬新な味でした。一緒に頼んだおにぎりは特に印象的。酢飯のおにぎりなんて日本人は食べないよー、お兄さん!まあ、食べましたけど。。。
というわけで久しぶりのLeipzig。一緒に仕事しているドイツ人スタッフがこの街から通っていて、いつも話に出るサウナに行ってみようと思いやってきました。彼が来日した際、近くの健康センターに誘ったのですが、一緒にサウナに入っている時にサウナ話を色々聞かせてもらいました。要は、彼もサウナ好きだったのですね。好きな人は佇まい、所作でピンと来ますよね。
とりあえず駅の横に大きな駐車場があることはGoogle mapで確認済み。車を止めて、駅を背に中心部へ向かいます。振り返ると駅舎の大きさにびっくりします。Dresdenよりもかなり大きいですね。
歴史を感じるモニュメントや建物、そして近代的な建物がうまく折り合いをつけています。さすがに芸術の街らしい雰囲気で、歩いていると清々しい気分。窓に垂れ幕がかかっている大きな建物が左手に見えますが、これはOper Leipzig(オペラ劇場)ですね。数々の音楽家を輩出したLeipzigらしく、立派な劇場です。
その向かい側には東西ドイツ統一の起点となったNikolaikirche(聖ニコラス教会)があります。なんのことはない古い教会ですが、中に入ると街中の喧騒を忘れ、自由を願う民衆の息遣いが感じ取れます。しばし呆然としていました。教会を後にし、街の中心部に入っていくと広場に面して旧市庁舎が建っています。結構な大きさで、今でも威厳を放っています。現在は歴史博物館?資料館?を兼ねており観光名所にもなっているようです。
そして、この街に来たら忘れてはいけないのがThomaskirche(聖トーマス教会)。バッハが音楽監督を長く務めたことで有名な教会で、バッハ記念館と隣り合わせで建っています。どちらもゆっくり楽しむことができました。せっかく訪問した記念にWagnerに加え、トーマス教会少年合唱団のCDを購入してしまいました。天使の歌声というキャッチフレーズに惹かれ、ついつい購入してしまったのですが、しばらくは通勤のお供として役目を果たしました。さて、大分歩いたので今日はホテルへ戻りましょう。
次の日は、お待ちかねのサウナです。街の南側で営業しているこのサウナは、未舗装の小道を通り抜け、どうにかたどり着けました。都会のサウナをイメージしていた技術者にはちょっと衝撃的。一言で言うとバラックのような建物です。入り口らしき場所に行ってみると、若いお兄いさんが一人で受付をしており、初めてと分かると丁寧に使い方を説明してくれます。さすが田舎のサウナと言う感じ、このアットホームな感じ、嫌いじゃないです。中に入ると、外見からは想像できないくらい広々としていて、さまざまな種類のサウナが屋外に配置されています。中央には大きく深い水風呂、というかプールが陣取り、周りにビーチチェアが配置され皆さんが寛いでいます。
ワクワク感が込み上げて来ます。気に入ったのは、全面の大きな窓から公園を眺めながら入るドライサウナ。大丈夫、外からは何も見えないガラスを採用しているらしく、私はほとんどここで過ごしました。別のサウナに行ってみましょう。こちらは、薄暗い小屋の低温サウナです。そうそう、ドイツのサウナは基本混浴なんですよね。低温サウナなので寝そべっている人も結構います。技術者はいつも最上段を使うのですが、ちょっとごめんなさいと言って、小生の足元に寝そべる女性が出現。うーん、落ち着いて入っていられません。こんな時は水風呂。熱った体が落ち着いていきます。ドイツではサウナでも水風呂でも基本は素っ裸で、移動と休憩中はガウンを使います。なので、技術者もマイガウンを持っています。Dresden近郊の温泉地Bad Schandauで購入したもので、ドイツで大活躍したことは言うまでもありません。ドイツには、サウナ、スパが至る所にあります。皆さんもドイツを訪問する際は、ガウンを忘れず持参し、意外な文化を堪能されることをお勧めします。
それほど大きな街ではないのですが、偉大な音楽家だけではなく、数々の偉人を輩出し、歴史を築いてきた街Leipzig。あまりにも影響力がありすぎて、とても一日では消化できないことも理解しました。エントランスを出ると窓から受付のお兄いさんが手を振ってくれています。また来ようと心に決め、サウナを後にしました。