ドイツの街歩き:橋と大聖堂の街(Erfurt)

前回紹介したEisenachから東に約70km、ゲーテ街道(4号線)沿いの宗教都市Erfurtにやってきました。" どんだけ宗教都市があるんだよ " と言いたくなりますが、宗教都市と言っても色々と意味合いがあります。ここは宗教改革の出発点。というのもMartin Luther(マルティン・ルター)が、ここErfurt近郊で落雷に遭いながらも生還したことがきっかけで、修道者を志したと言われているんです。彼は、Erfurt大学で哲学を学び、その後も修道士としてErfurtで過ごしました。

街の中は路地が狭く、駐車場探しに一苦労。何とかコインパーキングを見つけ駐車できましたが、精算機と駐車場所が少し離れており、ちょっと心配。と言ってもペナルティーは日本に比べると雲泥の差で、減点も大したことはありません。商店街のど真ん中ですが、遠慮なく止めさせてもらいましょう、さあ街を巡りましょうか。

ここに来たならば、まず見なければならないのが橋です。橋と言っても、通り全体が建物も含めて橋になっており、外側から見ると小川の上に建つ妙な建築物と言ったところでしょうか。Krämerbrücke(クレーマー橋)といって観光名所になっています。多くの方がカメラを片手に集まってきます。中に入ってみると、建物が密着していることもあり、外側は見えません。なので、橋を通ってみても橋を渡っている気がしません。普通にただの商店街です。

Erfurtはかつて商人の街だったらしく、その頃の名残なんだそうです。ヨーロッパの都市は、建物と建物をくっ付ける文化がありますよね。なんというか言葉は忘れましたが、ドイツ人スタッフによると2軒を分けている壁の費用を折半できるので、好んでくっ付けるのだそうです。ですからドイツでもこのような住宅をよく見かけます。住宅だけじゃなくアパートメントとかも、大体がくっついている気がします。合理的というか、こういうところにもドイツ人気質が見て取れますよね。

この街でさらに有名なのが、Domkirche St. Marien(聖マリア大聖堂)です。ドイツのガイドブックには必ず登場するErfurtのランドマークで、だだっ広い広場の奥に聳え立っています。階段の上に建っている珍しい作りなので、なおさら大きく見えます。隣に見える尖った塔を持つのが、Kirche St. Severi(セヴェリ教会)。二つ並ぶと、広場の奥に建っていることもあり、威圧感満載です、ちょっと怖くなりますね。正面の階段を登って中に入るのですが、ホールは意外にもステンドグラスが眩い、安らぎの空間です。

今日は天候も思わしくなく寒くなってきました。大聖堂の階段付近で、コーヒーを買い、体を温めてから街を散策しましょう。ちょっとお腹も空いてきました。

街の中央部に行くと、広場があり、時計のある建物が鎮座しています。広場に面して時計がある建物。そう、市庁舎です。さすがにErfurtだけあって、歴史を感じさせる堂々とした造り。いつも思いますが、石造りだとこういう歴史的建造物も使用できる状態で残るんですね。

さて、しばし広場をぶらついていると、レストランが目に入りました。おー、これは、技術者が大好きなイタリアンレストラン。同じ名前のレストランをDresdenでも見たような気がしますが、まあ良くあることです。早速アーリオオーリオを注文し、窓から広場を眺めていました。

どうでもいいことですが、技術者はいつも窓側の席にしてもらいます。街の風情を眺めることができますからね。そうこうしている内に、パスタがやってきました。うーん、間違いない。ドンピシャです。ドイツにあるイタリアンレストランは、どんな小さい店でも大体イタリア人が経営しているのでハズレはなく、おすすめです。ドイツ人が経営しているところは、たまに芯まで茹でたコシのない代物に出会うことがありますけど、結構これをドイツ人は好むのだそうです。

レストランでゆっくりしていると、もう日が暮れてきました。この街はドームや橋で有名ですが、街の中は素晴らしい建築物がいっぱい。特に広場周辺は、通りをぶらつくだけでも見応えがあります。最後に橋の通りをもう一度目に焼き付けて、帰途につきました。

ではまた。。。