特許を取得してみました


お盆前後で私的に色々とやることが重なり、高温下での庭の手入れ、つまり枝の剪定、草むしり、清掃センターへの運搬とかもあってしばらくブログを書けていませんでした。今日は、事務所も休みで時間が取れたので、久しぶりに暇を楽しんでいます。台風一過で、外は危険な暑さ。家でじっとしているのが一番です。と言いつつ、今日は隣町(ひたちなか)のお祭りでドローンショーがあるらしいので、夕方ちょっと覗きに行こうと思ってます。

話は変わりますが、今週、審査請求していた特許特許査定特許庁から届きました。なんてことはない特許なんですが、なにかに合格したみたいで、嬉しいものですね。何事も経験することが事務所運営にも役立つと考え、弁理士事務所を使わず出願手続きをしてみたんですが、初めて知ることが多く、仕組みがよくわかりました。と簡単に言っていますが、どうなんですかね自分のクライアント全てに自分で出願しろとは間違っても言えません。手続きの煩雑さは別として、質を考慮すれば、絶対に弁理士を介した方がいいに決まっています。私自身、色々と茨城県知財総合支援窓口にサポートをいただいたし、今回特許査定を受け取ることができたのもそのお陰と考えています。

とはいえ、せっかくなので自分で特許取得しようとすると、どういうプロセスを踏むことになるか紹介しましょう。私の場合、株式会社 VALUE SPRINGS すなわち法人が出願人になるので、個人出願に加え、一手間増えます。。。

1. 商業登記電子証明書取得(インターネット出願のために、法務省の専用ソフトをダウンロードし、会社の印鑑に相当する鍵ペアというものを作成します。とりあえず27ヶ月分で¥9,300
2. 識別番号取得(特許庁へ申請人利用登録し取得します)
3. 特許書類一式を特許庁の雛形をもとに作成(特許願、明細書、特許請求の範囲、図面、要約書)
4. 電子出願準備(特許庁が供給するインターネット出願ソフトをダウンロード。以後、上記鍵ペア(証明書ストア)を使いログインできます。)
5. 審査請求料見積もり(インターネット出願ソフトで見積ることができます。今回は、請求項数4で、出願人が小規模企業なので減免あり:特許出願料=¥14,000、審査請求料=¥138,000+¥4000×請求項数4=¥154,000 → 助成により1/3に減免で¥51,330 出願費用合計¥65,330
6. 電子現金納付(インターネット出願ソフトで納付番号を取得し、出願料と審査請求料をそれぞれATMで納付)
7. 電子出願(特許書類をHTMLに変換し、インターネット出願ソフトで出願申請。その後、審査請求申請。小規模企業なので早期審査を受けることが可能なので同時に申請)
8. 早期審査の対象となった旨の通知書が特許庁から届く(出願申請から3ヶ月後くらい)
9. アクセスコード通知書が特許庁から届く(申請から3ヶ月後くらい。外国出願規制対象外という意味の通知)
10. 特許査定受領(申請から4.5ヶ月後くらい。)・・・ここまでが現段階
あとは、
11. 登録料見積もり(インターネット出願ソフトで見積ることができます。今回は、請求項数4で、出願人は小規模企業なので減免あり:特許登録料=(¥4,300+¥300×請求項数4)×3年=¥16,500 → 助成により1/3に減免で¥5,500
12. 電子現金納付(上記同様)
13. 登録申請(インターネット出願ソフトで納付手続き)
14. 登録(特許権の設定の登録)

と、こんな感じ。出願から登録までの総額は、¥9,300+¥65,330+¥5,500=¥80,130です。意外と安く上がります。今回は、運よく拒絶査定されなかったし。でも一連の作業で困ったことといえば、インターネット出願ソフトがWindowsにしか対応していないこと。小生はMac派なので、官庁が扱うソフトにはいつもガッカリしてしまいます。なので、出願作業には家内のWindows PCを借用します。まあ、流石に、この状況が長く続くとは思いませんけどね。。。

今回は、出願から登録まで、自身で特許を出願、登録するまでの手続きと費用を簡単に紹介しましたが、多分始めての方が上記を見て出願しようとしても多分つまづきます。小生も何度となくつまづきました。でも、結局はなんとかなるものです。ただ、実はこれからが大変。試作もまだ不十分だし、効果検証をして、実用化しなければ意味はありません。あれこれ思いを巡らし、実用化まで、まだまだ楽しめそうです。 ではまた。。。