久しぶりの展示会で…

秋晴れの一日、高機能素材Week Tokyo 2024に行ってきました。前の日のセミナー参加の流れで一泊し、幕張までやってきたのですが…


それにしても、京葉線ってなぜに東京駅のあんな端、それも地底深くにあるのだろう。そうまでして、" 東京駅内にホームを作る必要性がどこにあるんだ " って、思ってしまいます。って、以前も同じこと言ってたことを思い出しました。やっぱり、展示会ビッグサイトで開催してほしいかな。

今回は、高機能素材Weekと銘打っていますが、分野別に10の展示会が同時開催されていました。

サステナブルマテリアル展、高機能プラスチック展、電子ディスプレイ産業展、素材工場の脱炭素化展、高機能金属展、塗料・塗装設備展、高機能フィルム展、高機能セラミック展、接着・接合EXPO、光・レーザー技術展 の10ヶです。まさに、素材関連の技術大集合といった感じ。これを半日で回るのは、ちょっと酷かな〜 って思いつつプラスチック関連の展示から見て回りました。特に今回は、各種素材関連と、レーザ溶接のインライン検査システムの業界動向に注目していたんです。

予想通りと言いますか、当たり前というべきか、どの分野もキーワードは、人に優しい、地球に優しい… エコ、低炭素、脱炭素製品を全面に押し出して展示しています。具体的なところでは、リサイクル、リユース製品、技術が多かったですね。いずれも製造コストがまだまだ高くつくため本格的な量産に結びついているものは少なかった印象です。高くつくのは当たり前なので、本格的にエコを進めるためには政府の強力なサポートが必要です。せっかく物性に関しては、バージン材と同等、あるいはそれ以上の機能を付加したものも出てきているのに勿体無い…

説明してくれる皆さんのお顔を拝見していると、やる気満々で、誇らしさに溢れていますが、使われなければ意味がないですからね。なんとも言えない虚しさを感じてしまいます。使う側の良心に頼らず、流れを作っていくには絶対に政府のサポートが必要です。

個人的な興味は、機能性素材だったのですが、いくつか面白いものを見つけました。


例えば、写真にあるような粉体を加熱発泡させるもの。粉末の一粒一粒がガス膨張で大きくなるというもので、樹脂、ガスの種類と温度によりいかようにも膨張させることができます。写真は発泡前後の体積を比較しているものです。緩衝材や断熱材としてだけでなく、液体、気体に混ぜて使うと面白ろそうです。様々な用途が頭に浮かびますよね。まあ、すでに多くの特許が出願されているとは思いますが。

あと、偶然出くわしたのが小型のギアポンプ(樹脂押し出し用)。最近、小型の定量型ポンプを探していたのですが、ギアポンプがあることを忘れていました。ポンプというと昇圧するものと私なんかはイメージしてしまうんですが、世の中には昇圧のためではなく、高精度流量を実現するためにだけ使う用途もあるんですよね。まさに、タイムリーなヒントを得ることができました。

そして、私が探していたレーザ溶接インライン検査システムですが、やはり出会えませんでした。というか、一番最後に光・レーザー技術展を見る羽目になったものですから駆け足で回ってしまったので、見逃したかもしれないのですが。探していたのは、インラインで(溶接作業の直後に)ビード内の溶接欠陥(ポロシティ)を検出する技術です。何社か質問させて頂きましたが、ないですね〜とか、超音波であれば使い方によっては検出できるかもしれないですね〜…っていう感じ。つまり、雰囲気的には、まだ業界で確立されていないということですよね… 多分。

高機能素材Weekですが、私のような分野の違う人間が見ると、面白い気づきに出会えます。ぜひ、来年も参加したいと思いました。

でも来年は、ビッグサイトで開催してほしいな。(掲載した写真は、メーカさんに撮影許可を頂いたものです)

ではまた。。。