ドイツの街歩き:湖畔の宗教都市(Konstanz)
ドイツ南部、スイス国境沿いにドイツでは最も大きな湖、Bodensee(ボーデン湖)があります。そのBodenseeに突き出た半島の先端で宗教都市Konstanzは栄えました。到着したのは夕方。この湖から流れ出すライン川を跨ぎ、スイス方面へ行くと市の中心部に出ます。
今日は朝からずっと雨模様で、気分がイマイチでしたが、湖畔に着くなりガイドブックで紹介されていたImperia(インペリア像:娼婦の女神像)が出迎えてくれました。湖に突き出た桟橋の先端に立つこの像はゆっくりと回転しているんですね。この街のシンボルを見て、近くにあるホテルにチェックイン。今回は奮発して、由緒ある星付きホテル、Steigenberger Inselhotel Konstanzにしてみました。廊下を歩いているだけで特別感がひしひしと伝わってきます。部屋に入ると、天蓋付きのベッド。ベランダに出てみると、目の前にはBodenseeが遥か彼方まで広がっています。なんとも、落ち着かない感じですが、とても清潔で気持ちがいいです。さあ、夕飯にでも出かけますか。
人の行き来が多いので分かりますが、船着場のあたりが観光の中心みたいですね。中でも有名なのが、コンスタンツ公会議(宗教裁判)が行われたKonzilgebäude Konstanzです。ここを訪ねて、皆さんKontanzを訪れるのだと思いますが、すごいですよね、こちらでは600年前の建物が現存しているんですね。ヤンフスが処刑されてから100年後、ルターによってついに宗教改革は成されました。この場にいることで歴史の重みを感じます。いつの時代も、最初に既存権力に立ち向かう者は、悲しい結末を迎えてしまいます。人間の愚かさって、何を原動力にしているんでしょうかね。結局は欲なんでしょうが、なぜでしょう? なぜなぜを5回繰り返すと真の原因に辿り着くと我々技術者は教わりますが、この種の愚かさの場合、2、3回で身勝手な根拠に辿り着きます。実に浅はかですよね、それが人間だからと言われれば、そうかも知れません。ついつい、現在に照らし合わせて考えてしまいますよね。
考えながら街を散策していると、この街はとても古い建物が多いことがわかります。途中目に入った教会St. Stephanskirche(聖シュテファン教会)は、Konstanz最古の教区教会です。ゴシック様式ですが、ずいぶんとシンプルですね。
さあ、そろそろ夕飯にしましょう。Konzilgebäude Konstanzの一階はドイツレストランになっているようなので、今日はここで食事することにしました。まずは、いつものように土地の名物を聞いてみます。" 名物といえばこれだよ " と教えてくれたのがこれ。白身魚をカリッと焼いて、甘めのソースをかけた逸品。そして、ドイツ料理には定番のクニュっとした食感のじゃがいも。で、お決まりのWeizen。多分、写真から想像する味そのもので、気を衒わずThe ドイツ料理という感じ。とても美味しくいただき、大満足。外に出るともう日が暮れていました。
次の日は朝から晴れて、ベランダに出ると湖がキラキラと輝いています。すごく静かで、穏やかな佇まい。湖って、いいですよね。北国の荒海で育った技術者には、同じ世界とは思えません。
昨日雨模様で暗かった印象の公園も、今日は輝いています。時間が早いせいか環境客もいないし、もう少し散策して帰ることにしましょう。。。
次回は、Bodenseeの対岸の街を訪ねます。