ドイツの街歩き:何気ない時の流れ(Hof)

今日はIngolstadt(インゴルシュタット)にあるお客さんのところまで出張です。Dresdenからは車で約400kmの道のり、日本人スタッフの品証課長と一緒のドライブ。そもそも品証課長と2人で出張するということは只事ではないのですが、今日の作戦会議だけではなく私的なことも話せる貴重な機会です。特に外国にいると、同じ境遇の中にいるので人生観と言っては大袈裟ですが、結構深い話ができるんですよね。

でも人間というものは他人の全てを知ることはできないし、考え方もまちまち。好き嫌いや、信念もあります。リスペクトはしていましたが、結局彼との壁は、最後まで崩れることはありませんでした。この大きな壁は、何だったのか未だ謎のままですが、知って納得してどうするか? 結局、無責任な振る舞いをする自分しか想像できず、人間的に魅力的な(少なくとも自分にはそう見えた)彼とはビジネスライクな付き合いに終始しました。

さて、長いドライブなので昼食にしようと、9号線沿いのHofという街に立ち寄ることにしました。・・・Hofという街はドイツにはいっぱいあるのですが、" Hofのみで街の名前になっているのはなんで?" と、不思議な思いを持って立ち寄りました。

結構小さな街で、中心部にはこの街のランドマークらしい教会がそびえています。地図を見ると、St. Marien (聖マリエン教会)ということが分かります。上品な外観をもつカトリック教会で、ぜひ中を見たいという思いに駆られますが、勤務中なのでそんなことはできません。休みの日にまた訪れるとしましょう。

店を探す時間がもったいないので、この日は、この教会の近くのカフェバーで昼食を取ることにしました。カフェバーなので、そんなにメニューが豊富というわけではなく、結局、ドイツであれば、ショッピングモールやホームセンターでよく見かける焼きそばの上に肉がのっかっているやつに決まり。多分誰もが写真を見ると想像できます。スープも含めて。。。もう帰国してから何年も経ちますが、写真を見返すと妙に食べたくなってしまいますね。

Ingolstadtまでは、まだ半分以上の道のり。長居はできず、そそくさとHofを後にしました。

一度立ち寄ると、Hofという標識が自然と目に入る様になるものですね。9号線はNürnbergとか、Münchenとか南部方面に向かう時とはよく通るので、Hofには何度も立ち寄る機会はあったのですが、結局帰国するまで二度と立ち寄ることはありませんでした。

Hofも旧東ドイツに属していた国境沿いの街の一つ。以前紹介したGörlitzもそうですが、ここも戦後の発展から取り残された街なのでしょう。一見寂しそうな、典型的とも言える国境の街ですが、忘れ去られた地で生き抜いた人たちの誇り高い息遣いが感じられます。

この時期ドイツの各地ではクリスマスマーケットが開催されます。一年のクライマックスとも言えるこの時期、Hofでも賑やかなマーケットが開催されているはず。 次に St. Marien を訪れるのはいつになることか。。。

そろそろ、ドイツの冬の街が恋しくなってきました。