手作りモーターを楽しむ

11月4日、5日、昨年に引き続き、青少年のための科学の祭典(2023ひたちなか大会)に参加してきました。昨年、この大会を機に私も理科教室に参加するようになったのですが、我々にとっては一大イベントなんです。テーマの選定から始まり、打ち合わせ、試作、教材準備と実に半年も前から動き始めるんです。スタッフ全員、休日等を使って準備するのですが、子供たちの笑顔を想像しながら準備するので、楽しみで仕方ない感じ。まあ、好きで集まっている人たちなので、チームワークは抜群。今年も準備万端で本番を迎えました。

今回は、 " 手作りモーターを回そう " と題し、クリップモーターの組立を楽しんでもらいました。最近、空飛ぶ車やドローン、EVなど電動化で重要な役目を担っているモーターなので、テーマとしてはキャッチーですよね。身近にある電化製品、子供達が手にするおもちゃにも使われており、これから理科に興味を持ってもらうきっかけにもなるので今回のテーマに選定しました。実は、理科教室のテーマにも定番があって、クリップモーターもその一つ。2019年のこの大会でも使われました。でも、私にとっては初めてのテーマで、興味津々、準備段階から楽しませてもらいました。

他にも、まだまだやってみたい定番のテーマは目白押しなんですけどね。。。ぽんぽん船、スライム作り、手作り電池、、、子供じゃなくても、出来た時の感動は想像できますよね。そう、この物を作った時の感動、できそうもないことが出来たとにの感動こそが、子供たちを理科へ、理科へと導くんですね。子供たちには、他人が作ったもので楽しむだけでなく、ぜひ、物を創る側になってみんなに幸せを届けてもらいたいと思います。

さて、初日はちょっとしたトラブルがありました。大事なクリップ(回転コイルを支える柱)が絡まって、深刻な知恵の輪状態に陥ってしまったんです。事前の試作確認段階でも懸念はされていたんですが、なんとかなるだろうと簡単に考えていました。ところが、日が経つにつれ、そして人がいじり回すにつれどんどん絡まり一つ外すにも大変な状態に。。。スタッフ数人で一つ一つ外してなんとか開始時間までに間に合わせました。2019年の時はクリップを曲げて成形するところまで子供たちにやってもらったらしいのですが、成形が難しく時間もかかるので今回は事前に成形しておくことにしたんです。400本の成形が終わり、あー出来たと何も考えず一つの袋の中に入れてしまった私のせいです。スタッフの皆さん、ごめんなさい。でも、楽しそうに知恵の輪を解いていたので、許してもらえるかな。

今回は開始早々、ブースにやってくる子供たちがいっぱい。まだ早い時間帯なのに大盛況です。場所が入り口入って正面なので、良かったのかもしれません。やはり子供たちの反応は個性が出て面白いですよね。今回は、小学生1〜3年生が多かったけど、年中さんもいたし、中学生もいましたね。学生さんや、年配の方も参加してくれました。年齢差が幅広く、当然説明の仕方も変わります。原理を説明するハンドアウトも用意していましたが、今回は、ほぼほぼ使いませんでした。せっかく " フレミング左手の法則 " をどう分かりやすく説明するか、それよりも " 右ねじの法則 " を使い根本的に磁束密度で動く方向を説明すべきではないかと、頭を悩ませてO氏がハンドアウトを作成してくれたのですが、子供たちにとってはとにかく作業自体が楽しいのと、磁石を使って遊ぶのに夢中で、説明を聞くどころではありません。

あまり期待はしていませんでしたが、 " なんで回るのー? " とか、" なんでこっちに動くのー " とかいう質問は、ほぼ無し。それよりも、" わー回ったー、すごいすごい " という反応が多かったですね。説明に頷いていた子供たち、いつか " 手作りモーターって、昔お父さんお母さんに連れて行ってもらったイベントで作ったなあ " と思い出し、理科系マインドを呼び起こしてくれることを願ってます。来年も来てねー。

小学校低学年の子供たちには、とにかく楽しんでもらうのが第一。ここで興味さえ持ってもらえれば、" なんでかなあ?" という思考にきっと繋がるはずです。これからも子供たちに興味を持ってもらえるよう、理科教室に関わって行きたいと思ってます。そうそう、今週末は、つくばまで模型飛行機作りのイベントに参加してきますよ。結果は後日お知らせしますね。 ではまた。。。