ドイツの街歩き:ルターの生まれ故郷(Eisleben)


Martin Luther(ルター)が宗教改革を行ったのは今から500年も前のこと。Lutherというと教科書に出てきたこの写真(左の写真)を思い浮かべますが、私が印象に残っているのは、Dresdenのプロテスタント教会 Frauenkirche(フラウエン教会)前にあるルター像(中央の写真)。私はこのLuther像が大好きです。若かりし頃のLutherで、希望に満ち溢れていますよね。一方、ここ生まれ故郷EislebenのLuther像(右の写真)は恰幅が良くて、風格が漂っています。3つを並べると、とても同一人物とは思えませんね。。。

ここのところブログで頻繁にLutherを話題にしていますが、生い立ちが気になりますよね。という訳で、今日はLutherの生まれ故郷Lutherstadt Eisleben(アイスレーベン)にやってきました。Dresdenからは西に約200km、十分日帰りできる距離です。

例の如く、朝早く到着しましたが、今日は比較的天気も良く気持ちがいいです。こじんまりとした街なので、徒歩で街全体を楽しめます。駐車スペースにも困りません。Markt広場の正面に市庁舎があり、広場の中央にはLuther像が鎮座しています。

流石にLutherstadtと謳うだけのことはあって、看板とか地図とか至る所でLutherを感じ取ることができます。さあ、いつものように市街地図を写真に収め、最初の目的地、Lutherの生家を目指しましょう。

市街地図をみると分かる通り、徒歩圏内にLuther関連の建物は集積しています。Lutherstrasseを歩いていくと、生家にたどり着きます。入り口の扉の上には人物画の重厚なレリーフが飾られ、その横の文字盤をみると、Lutherが1483年11月10日にここで生まれたと刻まれています。外観は、明らかに周りの建物とは違う重厚さが感じられますが、とても個人宅とは思えません。今は歴史博物館になっており、彼にまつわる様々な展示物があり、Eislebenの歴史が説明されています。彼が生まれた時に使用されたものでしょうか、赤ちゃん用のゆりかごも展示されています。Luther一家の当時の暮らしぶりが再現されていますが、どの部屋も広いわりには置いてある家具、調度品は少なく殺風景。Luther家が慎ましやかだったことが感じ取れます。

生家の奥には、彼が洗礼を受けたSt. Petri-Pauli Kirche(聖ペトリパウリ教会)があります。生家は、こんなに教会に近かったのですね。Google mapでみると、ここは彼の教派、ルーテル教会であることが分ります。

次はMarktに戻り、Luther晩年の家へ行ってみましょう。Markt正面に市庁舎があり、その奥右手に存在感のある2つの塔をもつSt. Andreas Kirche(聖アンドレアス教会)。左手にLuther晩年の家があります。死期を悟って帰郷したという訳ではなく、St. Andreas Kircheで説教を行なっている際に突然倒れ、その後、1546年2月18日に息を引き取ったんですね。結局、1ヶ月程ではありましたが、最後は故郷Eislebenで過ごすことができた訳ですから、幸せだったのかもしれません。

小さな街でしたが、Lutherの足跡にいっぱい触れることができました。この街に残るユネスコ世界遺産の数々、ぜひドイツ訪問時は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。次回は、もう一つのLutherstadt(ルターの街)を訪れます。

ではまた。。。